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「ターナー女性」をご存知ですか。低身長で、成人しても女性らしい体つきになりにくい症候群のことです。1938年にアメリカのターナー医師が症例を報告して、この名がつきました。
ターナー症候群の症状のひとつは無月経です。これまでは、女性なのに生理が発現しないことで、初めておかしいと気づき、産婦人科に受診し女性ホルモンの投与を受けました。もうひとつの特徴は背が低いことです。治療しないと、135cm程度しか身長が伸びません。ターナー女性の身長の問題はあまりかえりみられませんでしたが、思春期を過ぎて初めて気づいて病院に行っても、背は伸ばすことは難しいのです。
ターナー症候群の原因は、性染色体の一部が構造異常または欠損し、身長と性の成熟に関する部分がないことがわかっています。1000人に1人程度いるとの報告がありますが、本当の頻度はよくわかっていません。私のクリニックでも考えられる頻度よりずっと少ない患者しか受診していません。症状があまり重症でないので気が付かれずに放置され、相談する医者もいないと考えられます。実際14年前、私が大学で診察していた頃は相談にこられても何もできず、産婦人科を紹介し女性ホルモン療法をするだけでした。しかし、今は違います。ターナー女性は早期発見して成長ホルモンを投与することで身長は150cmを越えることができます。女性ホルモンも決まったよい治療があります。治療が遅れて十分に成長ホルモン治療が行われないと、期待した背に達しません。
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最近、身長に関することで重要なことがわかりました。男でも女でも、最終に骨を成熟させ身長を止めるのは女性ホルモンであることです。興味深い例が2例報告されています。2例とも男性で、一人はアロマターゼという酵素がないため、もう一例は遺伝子の異常で女性ホルモンがありません。するとこの二人の男性は身長が伸び続け、2mを越えてもまだ止まりませんでした。この人たちに女性ホルモンを投与したところ身長の伸びは止まりました。男性でも女性ホルモンが重要な因子なのです。
最近では、無理なダイエットによって無月経になる報告も増え、2種類の女性ホルモンを投与するカウフマン治療が知られるようになりました。ターナー女性もこの治療法によって、女性らしい体をつくり、骨を強くし、歳を取っても骨粗症にならずにすみます。また、カウフマン療法は子宮ガンなることを抑制し、ボケの防止にも効果あるといわれています。ただ、ターナー女性は他にいろいろな合併症状を伴うことも多く、治療には、信頼できる医師に見てもらうことが重要です。
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