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Q 冬に向かって、終息したはずのSARS(重症急性呼吸器症候群)が再び流行するのではないか、心配する声があります。
A SARSはSARSコロナウイルスを病原体とする新しい感染症で、死亡率が極めて高いのに、治療法がまだ見つかっていないことから、世界的な問題になりました。これまでわかっているのは、患者の咳を浴びたり、痰や体液等に直接触れるなど、濃厚な接触をした場合に感染し、 2〜7日、最大10日間程度の潜伏期間を経て発症します。症状は38度以上の熱と咳、息切れで、インフルエンザと極めて似ています。春先に香港、中国、台湾、カナダなどで大流行しましたが、患者の隔離が成功して、今年7月、WHOが終息宣言をしました。それが、再び取り上げられている理由のひとつは、SARSウイルスはまだどこかに潜伏しており、そろそろ発生するのではないかと疑われていること、二つ目にインフルエンザと区別ができないことで、ふたつが同時に流行すると大惨事になる可能性が大きいことです。
Q まず、インフルエンザに対する注意が必要ですね。
A その通りです。昨年から今年にかけて大流行したインフルエンザは香港A型(H3N2)でした。予防注射をするとほとんどが防げますので、SARSが流行しても区別できるようにと、予防注射が薦められているのです。
Q インフルエンザにはいろいろな型があると聞きますが、予防接種は有効なのですか。
A 少し専門的になりますが、インフルエンザワクチンについてお話します。今年のワクチンには有効成分としてA/ニューカレドニア/20/99(H1N1)株、A/パナマ/2007/99(H3N2)株、B/山東/7/97/株が含まれています。日本では4シーズン連続して香港A型(H3N2)が流行しており、これに効くパナマ株が昨年同様に選ばれました。H1N1は1999年から国内では流行はありません。インフルエンザAウイルスは毎年、豚のからだの中で突然変異を起こし新しいものが生じます。それで毎年予防注射が必要になります。B型についてはそう変異は起こっていませんが、国内外での流行を考え、ワクチンにB/山東株が選ばれました。
Q 副作用は心配ありませんか。
A 副作用はまれ(0.1%未満)に、ショック、けいれん、喘息発作、過敏症(全身症状として発熱、悪寒、倦怠感、嘔吐など)がみられます。妊婦または妊娠している可能性のある方は安全性が確立していないので原則不可です。
Q 予防接種はどの位の期間、有効なのですか。
A ワクチンの有効性は80%程度で3ヶ月間程度有効と報告されています。抗インフルエンザ薬が出現し、早期に投薬すると効果はあるというものの、SARSの流行が危惧されている時期ですので、やはりワクチン接種により予防するのがベストだと思います。また、冬は日常生活が忘年会等で乱れやすくなるので体調に気をつけなければなりません。うがい、マスクも必要です。インフルエンザは風邪ではなく脳症や肺炎でなくなることがある怖い病気ということを忘れないでください。
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