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前回、コレステロールの正常値は血液 1 デシリットルあたり 220mg以下で、大まかには 240mg/dl は超えないほうがいい、というお話をさせていただきました。ただ、お一人ずつの病歴や生活習慣によって目標値は異なってきます。今回はそのあたりをもう少し詳しくお話します。
<動脈硬化になりやすい病気>
動脈硬化を引き起こしやすい代表的な病気は高脂血症以外に高血圧 ・糖尿病です。これらは一つでも危険因子なのですが、2つ、3つと重なると単純に2倍、3倍に危険が増えるのではなく2乗、3乗に増えるといわれています。さらに悪いことにこれらの病気は重
なってなりやすい傾向があります。塩分やカロリーの多い食生活や 運動不足など、現代の生活習慣がこういった傾向を強めているので はないでしょうか。
<女性ホルモンの恩恵>
女性は男性に比べると動脈硬化をきたし始める年齢がやや高いといわれています。これは女性ホルモンが動脈硬化の進行を和らげる効果があるからです。ただ、それで安心はできません。閉経してからは一気に男性に追いついてしまうのです。つまり、閉経後の動脈硬化の進行は早いということ。また閉経と同時にコレステロール値も上がりやすくなるので要注意です。
<たばこは万病のもと>
たばこは肺がんの危険因子であるだけでなく、ニコチンが血管の収縮をきたすという性格から、動脈硬化の危険因子でもあります。
<善玉コレステロール>
検診などで、コレステロールの横に HDLという項目が書いてありませんか ? これはコレステロールのなかでも動脈硬化を抑制する「善玉」
コレステロールです。このHDLが少ないかたは要注意です。
<動脈硬化は全身に起こる>
動脈というのは家で例えるなら水道管のようなもので、全身の動脈が同じように硬化します。このため、これまでに狭心症や、脳梗塞、心筋梗塞などの動脈硬化による病気をされたかたは最も厳密な治療をする必要があります。
<遺伝的な要因もある>
がん家系という言葉があるように、心筋梗塞や脳梗塞が多い家系 というのがあります。動脈硬化を起こす遺伝子も今後、解明されてくると言われています。現段階では遺伝子レベルのことは無理とし
ても、血のつながったご家族の中に動脈硬化性の病気を持っていらっしゃるかたは、なるべくきちんとコレステロール値を下げたほうがいいでしょう。
<諸条件からみた目標コレステロール値>

さて、たくさん述べてきましたが、最後に動脈硬化学会がまとめたガイドライン(上の表)を参考にしてください。わかりにくいかた、もっと詳しくお聞きになりたいかたは、気軽に相談にお越しください。
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■前回までのあらすじ
研修のためオーストラリアに留学した先生一家。教授の留守宅に住むことになったが、いきなり教授の愛犬が家出して大あわて。 |
家主 のいない 間に、かわいい犬を逃がしてなにかあったら、どうなるだろう。奥さん、心臓がとび出しそうである。そうだ、娘だ。電話だ
! 都合よく神様はいた。
教授の2人の娘さんは、母親とともに別居。父の家に自分の部屋はあるが、時々使うだけ。日本からやってきた、わけのわからない英語をわめいている奥さんのところへ、姉のケイトは「スグ
イクカラ」と、自転車にヘルメットでやってきた。単語を並べただけのような英語で説明する奥さん。18 歳のケイトはま だまだ修行が足りなかった。あからさまに「
何を言っているのかさっぱりわからない。あなた、なに星人 ? 」という顔をして見せる。そんな顔するな、とめげない奥さん、大黒柱先生と共に、以後、心温かなオーストラリアの人々の寛大さに随分と助けられることになる。18
歳のケイトも1年後には、言葉の壁を越え、心と心で向き合えるような笑顔を見せる女性になるのだが。
犬たちは、散歩に出さなかったため塀を越えて公園まで遠出していた。犬の世話もかね、ケイトが時々来てくれることになる。奥さん、夕飯をつくれない位、クタクタになった。
ちゃんと帰ってきた先生、これまたクタクタだ。南オーストラリアは、日本の面積の約1.5 倍。その広さに人口約150万人、そのうち100
万人がこのアデレードに住んでいる。残りの50万人が日本以上の広さに点在。州最大の病院にくるためには、ヘリコプターが使用されることが多く、ロイヤルアデレード病院の屋上にはヘリポートもある。整形外科だけで、年間
4000件以上の手術をおこなっているオーストラリアでも有数の病院なのだ。先生は3日おきにポケベルを持たされ、救急呼び出しに備える。3日おき。朝も夜も全部英語。しかし、うちの先生にとって症例の豊富さは、外科医としての経験を深める何よりの機会だった。そして、広大な美しい自然と共に、先生と奥さんの心を、明るく、キラリと前向きにさせたことがある。それは、教授であろうが、年上であろうが、目上であろうが、お互いをすべてファーストネーム
(名字ではなく下の名前 ) で、呼びあうという現実だった。こうして先生と奥さんのオーストラリアでの生活が始まった。 (写真はアデレードの風景)
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